Macでチャプター付きブルーレイを作成する方法
今回は「Macでチャプター付きブルーレイを作成する方法」を解説していきたいと思います。
運営するダンススクールでは毎年発表会を行います。
そして,毎年,DVDを作って生徒に販売するのですが,今回はDVDだけじゃなくてブルーレイも作成してみました。
先に断っておきますが,僕は動画編集のプロではありませんので,専門用語とかはほぼわかりません。いろいろ自分で調べながらやっています。逆に言えば,そんな素人でもできるということなのです。
作業環境
まずは僕の作業環境を書いておきます。
マシン:MacBook Pro (13-inch, M1, 2020)
プロセッサ:Apple M1
メモリ:16GB
OS:macOS Big Sur (ver11.6.5)
Macでチャプター付きブルーレイを作成するおおまかな流れ
まずMacでチャプター付きブルーレイを作成するおまかな流れを把握しておきましょう。以下の4つの手順をふみます。
1.動画編集をして,書き出す
2.書き出した動画にチャプターを付ける
3.DVDオーサリングアプリでディスクイメージを作成する
4.ディスクイメージからブルーレイディスクを作成する
動画編集などの初心者であれば,まずはおおまかな手順(アウトライン)の把握は必須です。あれやこれやしなきゃいけないって考えるだけで混乱してしまいます。
「まずはこれ」というふうに作業に集中する必要があります。なので,必ずこの4つの手順は意識しておいてください。
購入しないといけないもの
最初に購入しないといけないものとその費用を書いておきます。
動画編集アプリ
動画編集アプリは,動画編集するために必要なものです。
こちらはiMovieでも良いのです。僕は「Adobe Premiere Pro」を使っていますので,解説画面はそちらのものになります。
mChapters
mChaptersは,動画にチャプターを入れるためのアプリです。
App Storeから610円で購入できます。
Compressor
Compressorはブルーレイディスクに動画データを書き込むためのアプリです(オーサリングアプリと言われています)。
こちらはApp Storeから6,000円で購入できます。まあまあ高いですね。
ブルーレイドライブ
ブルーレイドライブは,ブルーレイディスクにデータを書き込むために必要なものです。
最近のMacにはデフォルトでドライブはついていないので,外付けのものを購入する必要があります。
「ブルーレイ用のドライブ」かつ「Macで使える」という条件を満たすものは少ないですが,僕はこちらを購入しました。
Macで使えることはもちろん,USB Type-Cにも対応しているのでコレにしました。色も白だけでなく,赤と黒があります。
1.動画編集をして書き出す
最初の工程は,動画編集と書き出しです。
動画編集とは,不要なところを削ったり,字幕をつけたり,エフェクトをかけたり。
動画編集をするためにはそのためのソフト(アプリ)が必要です。僕が使用しているのは「Adobe Premiere」です(解説画面はAdobe Premiere のものです)。
他のアプリの場合は別のサイトを参考にしてみてください。
今回は動画編集については割愛させていただき,書き出しの設定だけ解説します。
(1)形式をH.264にする
編集したシーケンスを動画に書き出します。
実は書き出しの設定についてはあまり詳しくないのでもっと他に良い設定があるかもしれませんのでご了承ください。
今回はブルーレイディスクへ書き込みます。ブルーレイディスクは25GBあり,DVDの約5倍です。
なので,この時点でできるだけ高品質な設定で書き出すと良いと思います。
これはAdobe Premiereの書き出し設定の画面です。
まず形式を「H.264」にします。
「H.264 Blu-ray」という設定もありますが,これを選んではいけません。罠です。
次にプリセット。プリセットは「Match Source – Adaptive High Bitrate」か「高品質 1080p HD」のどちらかで良いと思います。
(2)「最高レンダリング品質を使用」と「SDR最適化」にチェック
次に「ビデオ→その他→最高レンダリング品質を使用」にチェック。
「エフェクト→SDR最適化」にチェックを入れます。
この設定で書き出すと拡張子が「.mp4」の動画が書き出されます。
2.書き出した動画にチャプターを付ける
動画編集が終わり,動画ファイルとして書き出したら,その動画にチャプターをつける作業をします。
チャプターは「mChapters」というアプリでつけることができます。
(1)mChaptersを起動し,チャプターをつけたい動画ファイルを選択する
まずmChaptersを起動してから,動画を読み込みます。
(2)「マーカー」から「テキストトラックを追加」を選択
上部メニューの「マーカー」から「テキストトラックを追加」を選択します。
そうすると動画の1番最初,0秒のところに最初のマーカーがつきます。
(3)好きなところにチャプターをつけていく
画面右のシークバーを操作し,チャプターをつけたいところまで持っていきます。
それから画面左下の「+ボタン」を押すとまたチャプターがつきます。
こんな感じですね。この調子で好きなところにチャプターをつけていきます。
(4)保存して動画をチェックする
つけ終わったら保存し,動画をチェックします。
mChaptersは動画ファイルにテキストファイルを追加することでチャプターをつけてくれます。なので画質などに変化がありません。これはとても嬉しいことです。
チャプターがつけることに成功していると,動画ファイルにこのようなチャプターがつきます。これでチャプターがしっかりとついているということになります。
たとえDVDにしなくてもこのチャプターは便利だと思いますので,積極的に活用してみてください。
3.DVDオーサリングアプリでディスクイメージを作成する
チャプター付きの動画ファイルができあがったら,その動画ファイルをブルーレイディスクに焼きます。
ディスクに焼くアプリのことを「オーサリングアプリ」といいます。
オーサリングアプリを使って動画ファイルをブルーレイに焼くとき,いきなりブルーレイに焼くと量産するときにいちいちオーサリングアプリをいちいち起動しなければいけないのが面倒くさいです。
なのでまずは「ディスクイメージ」を作成してください。ディスクイメージとはDVDとかCDとかのメディアをファイル化したものです。
ディスクイメージのファイルを右クリックすると「ディスクを作成」というメニューが出てきます。これを利用するといちいちオーサリングソフトを起動せずに,Finder上でブルーレイディスクを量産できます。
(1)Compressorを起動する
まずCompressorを起動すると,上のような画面が出てきます
(2)Compressorで動画を読み込む
「ファイルを追加」から動画ファイルを読み込みます。
(3)読み込んだ動画をブルーレイ用フォーマットに変換
画像の「追加」をクリックします。
フォーマットの選択肢がでてきますので「Blu-ray / AVCHDを作成」で「Dolby Digital」と「H.264(Blu-ray用)」を両方選択した状態にしてから「OK」をクリックします。
(4)ブルーレイの詳細設定をする
画面右側の「ジョブ」というところをいろいろ設定していきます。必要であれば適宜設定してみてください。
「ジョブ」の下のほうに「操作」というところがあるので,ここでお好みの設定をします。おもにメニュー画面やタイトルなどを決めるところです。
「出力デバイス」のところは「ハード・ドライブ」にしておいてください。これでディスクイメージができます。
(5)ディスクイメージを書き出す
設定が終わったら画面下部中央の「バッチを開始」をクリックします。処理が始まります。
ディスクイメージ(拡張子が「.img」のファイル)ができました。
(6)ディスクイメージからディスクを作成する
ディスクイメージを右クリックすると「ディスクを作成」という項目が出てきます(SuperDriveなどが接続されてなかったら出てきません)。
クリックするとディスクの作成がスタートします。
これで完成です。
うまくいかなかった方へ
この記事のとおりにやってみても,上手くいかない場合があるかもしれません。
その場合は,過去にやったやり方などの記事のリンクを貼っておきますので参考にしてください。
「Macでチャプター付きDVDを作成する方法」が機能しなくなった
【2022年最新版】Macでチャプター付きDVDを作成する方法
僕がいろいろ試してみた結果,OSのバージョンとか,プロセッサとかが原因でできなかったりもしました。
まとめ
ということで今回は「Macでチャプター付きブルーレイを作成する方法」でした。
ずっと編集作業をしていると,感覚がマヒしてしまって「ブルーレイでもそんなに画質キレイじゃなくない!?」って思ってしまいます。
でも,他の人に観てもらうとブルーレイのほうがDVDよりも明らかにキレイなようです。
もしDVDで満足しないようであればブルーレイの作成を試してみてください。